おかえりびと

ゲストハウスと、フライヤー

 

突然ですが、皆さんはゲストハウスに設置してある他宿のフライヤーコーナーに、びっくりされた経験はありませんか? 私は、はじめて日本のゲストハウスに宿泊した際、たくさん置かれているそれらにちょっと不思議な感覚を覚えました。

ペーパーレス化が進む昨今では、置いていない施設の方が増えている感じもありますが、開業からわりと年数を経ている小規模ゲストハウスでは、いまだかなりの確率で目にするような気がします。日本にゲストハウスが爆発的に増えてきたのは2010年頃と言われていますが、それ以前にはゲストハウスが好きな人たちの「次は、どこへ泊まろう」というニーズに応えられるようなものが、フライヤー以外にはなかった、ということかもしれないですね。

それにしても、なぜチェーン店でもない、なんならライバルかもしれない他宿のフライヤーを、こんなに置いているのかしら??

私は、ゲストハウスを開業する前にいくつかの宿に泊まり、「これって、どうやって集めているんですか?」と、素直にオーナーさんへ尋ねてみたところ、「郵送で手紙と一緒に送られてくるんですよねー。で、自分のところのも送ったりとか・・・」と、ほぼ似たような答えが返ってきました。

「へぇ~~~、ゲストハウス っていうのは、そういう相互扶助というか、持ちつ持たれつ精神が生きている世界なんだ~」と、ちょっと感動したのを覚えています。ついでにいうとこのサイト〈おかえりびと〉も、その精神の上に運営しているんですけどねぇ・・。

 

さて先日、初めてのゲストハウスへの滞在がうちだった、というゲストが2年ぶりに宿泊しに来てくれて、このフライヤーを巡る面白い話をしてくれました。彼はうちを皮切りに、色々なゲストハウスを泊まり歩くようになった中で、どこに行っても置いてあるフライヤーがあり、とても気になっていた、と。

「フライヤーの写真がすごく好きな感じだったので、もらって部屋に飾っておいたところ、どうしてもそこに行ってみたくなり、二ヶ月前に念願が叶った」と、それはそれは嬉しそうに、興奮気味に話してくれました。フライヤーって、いうならばAD(広告)。それなのに、こんなに大切してくれているなんて。宿主だったらめっちゃ嬉しくて泣けてきちゃいますよね〜。

彼にここまでの想いを抱かせたのは、関西方面にあるゲストハウスで、頭文字はMさん。ナチュラルな感じの女性が、宿の前にしつらえてある座り心地のよさそうな木のベンチに腰掛けてリラックスしている写真の・・・で分かった方がいたら、かなりのゲストハウス通か、いつもフライヤーコーナーを眺めちゃっている方かもしれないですね。

うちにもあるこのフライヤー。ここではあえて施設名は書きませんが、他の宿泊施設でもかなり見かける率が高いと思いますので、ぜひどこかのゲストハウスへご宿泊いただき、探してみてくださいませ。・・・と、人のふんどしで相撲をとる、相互扶助とみせかけた、いやらしいマーケティングでした(笑)。

 

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